後藤卓也『大人のための「超」計算』

 ぼくは経理マンだ。仕事柄、数字との接点は多い。また、仕事柄、数字が得意と見られがちだ。
 でも、実際は全然そうじゃない。桁を把握するにはひと呼吸を要するし、計算のスピードも人並み。計算はExcel任せで、電卓すら叩かなくなったいま、計算力の衰えが収束する気配はない。

 それでも、やっぱりかっこよく計算してみたい。出世している部長や役員クラスを見ると、経理畑でなくとも数字への勘がやたら鋭いし、計算も超速。

 だから、計算力をつけておこう。将来役員になったときに備えて。

 中学受験の学習塾を経営する後藤卓也氏による『大人のための「超」計算』には、桁数の多いたし算、ひき算、かけ算、わり算を超速で解くためのコツがならべられている。中学受験の専門家だけあって、小難しい数学の知識を駆使したテクニックではなく、小学生でも理解でき、かつ汎用性のあるものばかり。
 たし算もひき算もかけ算もわり算も、基本は筆算ができれば正確に計算できるものだが、筆算だけに頼らず、暗算もできるというのが本書を貫くメッセージだ。

 ただ、そのスキルがどこまでかっこよさにつながるか。まだ半信半疑だが、身につけて損をするスキルでもなし、頭の体操がてら、じっくりトレーニングしていこう。